研究テーマ
研究のテーマは、本来自分で決めるものですが、この研究室では以下のようなテーマを取り扱っています。建築史の勉強は、文献を読んで基礎的な知識を学ぶことと、実際に建物を見ることと、その両方が大切です。地中海古代建築は、可能であれば現地で調査を行っていますが、日本からは遠いので、いつも出来るわけではありません。古代建築の基本書をじっくり読みながら、自分なりの問題を発見することが最も大切です。したがって、外国語の基本文献をじっくり読むことが中心になります。
1. 古代ギリシア・ローマ建築の現地調査に基づいた研究
建築の研究の基本は、やはり実際に自分の目で建築をよく観察することです。図面や写真だけでは、分からないことがたくさんあります。この研究室では、可能な限り現地での調査を行って、オリジナルの資料で研究しています。こうした作業を通して、自分なりの建築観を養うことも大切にします。
2.建築装飾や建築様式に関する研究
建築装飾は古代ギリシア・ローマ建築の発展過程を知る上で、重要な指標です。これまでの研究で、ヘレニズムからローマ時代にかけてかなり違いがあることが分かってきています。この研究室では、既往研究にとらわれず、出来る限り自分の目で確認し、理解することを大切にしています。
3.古代の建築技術や建築家に関する研究
古代ギリシア・ローマ建築の建設技術や建築家については、これまでにも多くの研究が行われてきました。しかし、発掘を必要とする古代建築の研究では、まだ知られていないことがたくさんあります。欧米各国の研究に学びつつも、私たち日本人の視点で古代建築の技術を解明します。